Rockman 10 Ack / Soundtrack.
頭**M
レトロ調だけど、どこか新しさも感じる
ダウンロード版のゲームがチラホラと見られる様になった頃、すっかり、レトロゲームの仲間入りを果たしたファミコンの作風で挑んだロックマン10を彩る音楽がCDで楽しめる。ファミコンのレトロ調のBGMだけでも、満足だったが、耳を劈く様な感じではなく、しっかりと耳と心に焼きつく様な力強さがある。特にワイリーステージの曲はテンションが上がる曲だけでなく、しとしとと降り注ぐ雨の中、敵地に乗り込む雰囲気も伝わるトーンも低く、少々不気味な曲に仕上がっており、何れも最後の戦いに赴く、ロックマンの気持ちが伝わってくる。ボス戦もワイリーステージ専用のコミカルな曲調で好きだが、ドクターワイリー戦は2回控えており、それぞれ、新しい曲を搭載しており、どれも名曲揃い。勿論、最も多く聞く機会のある8ボス戦の曲(お約束のワイリーステージでのボス再戦もゲーム本編にある)もポップだが、強敵と対峙する緊迫感も伝わる恰好良い曲である事も付け加えておく。8ボスのステージもシープマンステージの様におどけた曲調、ストライクマンステージの競技場を思わせる曲とレパートリーも豊富でゲームに飽きさせない工夫が曲の方にもしっかりと組み込まれている。個人的にポンプマンステージの曲が最も気に入っている(10で初めて、倒したボスがポンプマンだから、思い出補正も大きいのかも知れない)。同じくファミコンテイストのロックマン9がステージスタート時の曲とボスクリア時の曲がロックマン2の曲をそのまま使ったのに対して、こちらはしっかりとアレンジされており、気合十分でこの作品が制作されたのが伝わる。有料コンテンツのタイムアタックでは『ロックマンワールド』シリーズのロックマンキラーと呼ばれていたボスと戦えるスペシャルステージの曲も『ロックマンワールド』のアレンジ曲となっており、これまたファンには嬉しいサプライズ。このCDにも、そのリスペクトの結晶たる名曲がしっかりと収録されているので、『ロックマンワールド』が好きなユーザーにも、お勧めの一品である。ロックマンファンは勿論、ファミコンテイストのレトロな音楽が好きな方であれば、買っても損はない商品だろう。パソコンに曲を取り込み、デスクトップをファミコン時代のロックマンやファミコンテイストの9か10の画像に切り替え、再生させて、ゲーム本編とはまた一味違う、レトロと新技術を融合した楽しみ方をするのも良いかも知れない。
S**S
ロックマンサウンド共通の意識
今回は過去の作品の作曲者が一人ずつボス曲を担当していて、それだけでファンにはたまりません。9に続きIIIもいい仕事をしています。私がロックマン作曲陣で感心するのは作曲者一人一人が自分の色を出しつつも、何より「ロックマンの曲を作る!」という共通意識が伝わってくる事です。昨今ゲームとマッチしてない自己満的サウンドが多い中、このシリーズは今でもロックマンサウンドを突き進んでいます。サントラの内容に触れますと今回最も気に入ったのは「NITROMAN STAGE」の曲です。とてもカッコイイ曲です。作曲者を見てみると・・・松前真奈美氏。さすがロックマンサウンドの元祖といったところです。後は「STRIKEMAN STAGE」の曲はボスとのマッチ感が一番でとても面白い曲でお気に入りの一つです。最初はベタ(いい意味で)なカッコイイ始まり方をするのですが、ループの終わり頃に昔の野球ゲームの様な感じになります。他は「CHILLEDMAN STAGE」「PUMPMAN STAGE」の曲、「STAGE SELECT」がお気に入りです。ライナーノーツも一枚組みのサントラとしてはかなりコメントも内容も充実していてロックマンにかける思いが感じられます。自分のようなFC世代には特にオススメできるサントラです。
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